Sendai

仙台市は「東北の中心」だ。仙台市の人口は約110万人(2023年)。東北地方最大の都市。しかし、仙台市民にとって、「2011年」は特別な年。2011年3月11日14時46分。マグニチュード9.1の巨大地震。仙台市は震源地から130km。最も近い大都市。津波は仙台平野を時速700kmで襲った。内陸10kmまで浸水。仙台市民にとって、「地震」は過去ではない。現在。仙台市民は地震から復興した。しかし、その経験は「車」への見方を変えた。仙台市民にとって、車は「避難の道具」。2011年、多くの人が車で避難した。車がなければ逃げられなかった。仙台市民にとって、車は「趣味」ではない。「生存の道具」。仙台市は東北地方の中心都市。しかし、東京から遠い。東京まで約350km。新幹線で約90分。車で約5時間。仙台市民にとって、「中央」は遠い。富士スピードウェイまで約400km(約5時間)。鈴鹿サーキットまで約650km(約8時間)。仙台市民にとって、モータースポーツは「遠い世界」。仙台市にはスポーツランドSUGO(宮城県、約50km)がある。小規模なサーキット。しかし、仙台市民は行かない。なぜか?仙台市民は「速さ」に興味がない。2011年、津波は時速700kmで来た。「速さ」は死を意味する。仙台市民にとって、「ゆっくり」生きることが大切。急がない。モータースポーツという「速さを楽しむ文化」は、仙台市民の価値観と合わない。