Saitama

埼玉県は「東京の寝室」だ。埼玉県の人口は約733万人(2024年)。日本第5位の人口。しかし、埼玉県民の多くは東京で働く。埼玉県民の34.8%が東京へ通勤・通学する。日本で最も高い通勤率。埼玉県民にとって、「埼玉」は寝る場所。「東京」が働く場所。埼玉県民は朝、東京へ向かう電車に乗る。夜、埼玉へ帰る電車に乗る。埼玉県民にとって、「車」は必要ない。電車で十分。埼玉県は東京から30分以内の場所が多い。大宮駅から東京駅まで約25分。川越駅から池袋駅まで約30分。埼玉県民にとって、「東京」は近い。しかし、「埼玉のアイデンティティ」は遠い。埼玉県には何がある?特産品は?有名な観光地は?埼玉県民は答えられない。埼玉県は「何もない県」と自虐的に言われる。埼玉県民は、この「何もなさ」を受け入れている。しかし、モータースポーツにとって、「何もない」は致命的。モータースポーツは「アイデンティティ」のスポーツ。地元への誇り。地元の車文化。しかし、埼玉県民は「地元」を持っていない。埼玉県民にとって、「地元」は東京。埼玉県には小さなサーキットがいくつかある(本庄サーキット、桶川スポーツランドなど)。しかし、埼玉県民は行かない。週末は東京へ遊びに行く。埼玉県民は、日本で5番目に人口が多い県に住んでいるのに、「埼玉」への愛着がない。モータースポーツという「地元文化」を育てることができない。